漁師の声

家洞 昌太さん

家洞 昌太
年齢20代
居住地青森県佐井村牛滝地区
出身地岐阜県岐阜市

漁師を目指したきっかけ

中学生の頃から釣りが好きで漁師に憧れがあったので、高校は水産専門学校に行きたかったのですが、やむなく普通科の高校へ入学しました。
しかし、漁師になることを諦めきれず、高校卒業後の進路を探していたところ、佐井村の漁師縁組事業を発見し、漁師の道へ進みました。

漁師になってよかったこと

魚が好きなので、毎日珍しい魚や美味しい魚を見たり食べたりできることです。
季節によって魚種が変わるので年中飽きず、美味しいシーズンに美味しい食べ方で食べられます。

漁師になって苦労したこと

朝の時間が早いことです。また、漁師が使う用語のほか、県外から来たので方言の理解にも苦労しました。

平日のスケジュール

6時頃 起床
7時~12時 出港、操業
12時~16時 帰港、水揚げ、箱詰め(休憩含む)
16時過ぎ 作業終了

これから漁師を目指す人に一言

船員は船上では厳しいですが、港に戻れば優しいです。
厳しい指導も自分のためを思ってくれてのことなので頑張れます。
村外・県外から来たとしてもみんな優しく教えてくれるので何も心配いらないです。

新人漁師指導者の声

新人漁師やこれから漁師を目指す人には「海の怖さ」を知ってほしいです。
近年、漁船の機械化により作業は省力化していますが、その反面、少しでも気を緩めれば重大な事故につながります。
これから一人で漁をすることも出てくると思いますが、装置の取扱いや海況の変化には常に気を張り、事故のないように頑張ってほしいです。

戸村 瞭宏さん

戸村 瞭宏
年齢20代
居住地階上町
出身地埼玉県

漁師を目指したきっかけ

漁師が出演しているテレビ番組を観て、自分もなりたいと思ったから。

漁師になってよかったこと

いろいろな魚を食べられること。

漁師になって苦労したこと

冬がとても寒いこと。

平日のスケジュール

2~8時頃 操業
8時~9時 休憩
9時~12時 網修理
12時 終了

これから漁師を目指す人に一言

危険なこともあるので、安全には気を付けて下さい。

新人漁師指導者の声

埼玉県出身者だったこともあり、こちら(青森県南部)の方言が分からず、意思疎通に苦労する場面がありましたが、段々慣れてきています。
また、とても漁業に意欲があり、気持ちよく仕事を教えることができています。
これから漁師を目指す人も、辛い作業や慣れない環境等に苦労すると思いますが、何よりも本人の意思(漁業に対する意欲)が大事であり、やりがいはある仕事なので、頑張って欲しいです。

高森 優さん

高森 優
年齢40代
居住地外ヶ浜町蟹田
出身地外ヶ浜町蟹田

漁師を目指したきっかけ

高校入学し、故郷を離れてから、自分の生まれ育った原風景の良さに気付いたから。

漁師になってよかったこと

ホンモノの海の幸を食える。
そして、世界が抱えてる問題、温暖化、食料危機、担い手不足などをリアルに感じること。
社会の変革者は、一次産業者だと実感。

漁師になって苦労したこと

あまりない。
成功も失敗も自分次第!
こんないい職業はない!

平日のスケジュール

ホタテ養殖作業期間(3月後半~12月前半)
3時~4時 操業(移動時間も含みます)
4時~7時 出荷作業
7時~9時 休憩と籠洗い
9時~12時 網修理
12時 作業終了

これから漁師を目指す人に一言

好きに生きることができる職業
やるもやらないも自分次第
あーだこーだ言われないし、時間は自分のモノ
めちゃくちゃいいぞ!

鈴木 直也さん

鈴木 直也
年齢50歳
居住地青森県
出身地青森県

漁師を目指したきっかけ

もともと、漁師の家庭に生まれ、10歳年上の兄が家業(漁師)を継いでおり、私は横浜でサラリーマンをしていました。
ところが、私が38歳のころ、兄の急死により実家に呼び戻され、39歳から第2の人生である漁師になりました。

漁師になってよかったこと

毎日が充実・よく寝られる!
美味しい魚が食べられる&ほとんど食費がかからない(笑)。本当に美味しい魚や貝が獲れますので、どうやったら、美味しく食べられるかをまわりに聞いて、料理したりして、気付いたら太っています。
あと、海に出ると津軽弁で「さっぱどす」というのですが、さっぱりした スッキりした気分になり、サラリーマン時代にあった、モヤモヤを感じることが少なくなりました。
また、「もっと魚を獲るにはどうすれば良いか?」を常に考えていますが、試した結果が即出ますから、うまくいくと、どうだ!って気分になるし、やりがいを感じます。

漁師になって苦労したこと

まずは、船酔いです。3ヶ月くらいは苦しかった。まじめに、「漁師を続けていけないかも」と思ったものです。
また、新しい仕事なら皆そうでしょうが、それまでの人生で培ってきたプライドや自信は粉々に砕かれます。周りの漁師の仕事ぶりを見れば、速くて綺麗。また、とんでもなく力持ちです。それでいて、繊細な仕事(網修理など)も器用にこなします。漁師全員がスーパーマンに見えたものです。
結局、慣れれば平気な仕事なのですが、そこに至るまでは時間がかかります。
それから、「昔ほど無理はしない」「設備・道具が良くなった」と言われますが、それでも漁師は危険な仕事に変わりありません。海が荒れた日は作業中にアドレナリンが出まくる仕事です。

平日のスケジュール

メバル漁の場合
4時~7時 網修理と出漁準備
7時~12時30分 休憩(仮眠)
12時30分~20時30分 操業(作業時間は2時間くらいで、あとは休憩・仮眠)
20時30分~22時30分 魚を網から外し、水揚げする。
22時30分 作業終了。

これから漁師を目指す人に一言

趣味が釣りというのも影響しているかもしれませんが、個人的には、漁師に転職して大正解です。
「漁師をやりたいという気持ちにブレーキはかけられない!」って思う人は漁師をやってみるべきです。
一度きりの人生、やって後悔することはありません。